【感想】弱キャラ友崎くん 4巻
kindle限定!「電子特典版」付き 弱キャラ友崎くん Lv.4 (ガガガ文庫)
- 作者: 屋久ユウキ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/06/30
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
読んだ。
ゲームでは強キャラ、現実では弱キャラの友崎くんが、現実最強キャラ日南さんの指導のもと、「人生」というゲームの中で強キャラになるべく自分をレベル上げする物語。その4巻。
目次を見て「ハッピーエンドを迎えた後も『人生』は続く」とあったときには、この巻で話を締めるのかと思ったが、実際は全然終わらなかった。みんな幸せになってさあ終わりとならないのが人生だとばかりに物語は続く。
泉と中村が付き合い始めたことが原因で、とばっちりを食うようにいじめの被害を受けるたまちゃん。友達の幸せのための選択が、後に他人の幸不幸に影響が出る様はまるでウィッチャーⅢ。いやあ、人生ままならないね。
少なくとも友崎も日南も紺野エリカが中村に好意を持っていることには気付いていたんだし、その上で紺野のモチベーションを上げに行ったのだから、この展開は読めたんじゃないかしらん。特に人生攻略者を自負している日南はこの展開を読んだ上で対策を打てたのではないかな。
「自分が自分のままでいられるなら、私はなんでも、我慢できる」
「けどね、みんみが悲しんでいるんだ」
「だから私ね、自分を、変えたいの」
私は人が動くときには他人を理由に動くべきではないと思うけど、自分ではなく友達のため、主義に反しても自分を変える、「戦い方」を学ぼうとするとするたまちゃんが尊い。話のメインにこれまで関わってこなかったが、この巻で一気に存在感が出た。彼女の戦いはどうなるのか。待て次巻。
ちなみに、折り込み広告でオキツタケヒコの「筐底のエルピス」の5巻が8月発売予定と出ていて、不意打ちを食らった。嬉しい。正直もう出ないのではないかと思っていた。楽しみに待とう。